コロナ禍ではなかなかヨーロッパ現地に足を運べていなかったのですが、久しぶりに行ってきました。
今回はオランダとベルギーを訪れ、買い付けの合間に少しお散歩をしたのでその様子をご紹介。
短期間での買い付けだったので、なかなか買い付けの様子までは撮影できなかったのですが、前から訪れたかったベルギーのブルージュ(Brugge)に行ってきました。
また、ブリュッセルでも素敵な建築を見かけたので少しご紹介。
屋根のない美術館 ブルージュ
ブルージュはベルギーの北西に位置する西フランドル州の州都で、運河や石畳の道、中世時代の建物が特徴的な美しい街です。
その美しい街並みは「 屋根のない美術館 」とも呼ばれています。
確かにそう呼ばれるのにも納得、どこを歩いていても美しい空間が広がっていました。
訪れた時期は年末で、観光地ということもあり大賑わいでした。
どこを切り取ってもアンティークな雰囲気
アンティーク家具をお好きな方ならきっとわかってくださると思うのですが、ヨーロッパの街並みはどれだけ歩いても飽きることがないのですよね。
ふと路地に入って「あ、なんだかこの感じ好き!」というような自分の好きを再認識する瞬間に出会えるのが楽しくて、気づけば何万歩と歩いていたります。
そしてそれはアンティーク家具を選ぶ時の感覚とすごく似ている気もしています。
どれも素敵だけど少しずつ違って、やっぱりその中でも私はこれが好き!という感覚こそ、アンティーク家具を選ぶ時にすごく大切な感覚だと思うのです。
ヨーロッパの街並みからお気に入りの小道を見つけるように、たくさんのアンティーク家具のなかからお気に入りを見つけてもらえるように我々も頑張って買い付けしなければ!と改めて思ったのでした。
小さなアンティーク屋さんを発見
お散歩中にアンティークショップを発見しました。職業病か、こうしたお店があるとついつい覗いてみたくなります。
お店の外観からして素敵です。“ 街のアンティーク屋さん ”という雰囲気がとてもよかったです。
いつかゆっくり街のアンティークショップ巡りをしたいな~なんて思いながら、今回も買い付けに追われる日々でした。
我々が買い付けに行くのはアンティークのバイヤーしか立ち入れない倉庫のような場所が多いので、こうしたショップに立ち寄ることは実はなかなか機会が少なかったりします。
ブリュッセルで出会ったアールヌーヴォー建築
ブリュッセルでは移動中に美しい建物が見えてきたので、思わず寄り道してしまいました。
こちらはブリュッセル公園の近くにある楽器博物館です。あまりの迫力にしばらく見上げてしまいました。
アールヌーボー(アールヌーヴォー・art nouveau)とは、1800年代末頃から1900年代初頭までの間に興った芸術運動で、家具にも影響をもたらしました。
ガラス工芸で有名な、エミールガレも家具のデザインをしていたこともありました。
流麗ともいえる華やかで芸術性高いアールヌーボーは、アンティークの中でも人気のデザインの一つです。
様々な芸術を取り込んだもので、日本の芸術(ジャポニズム)も影響を与えたと言われています。
工業化・大量生産化が始まりつつあった時代に、装飾性の高く、製造コストも高いアールヌーボーは、次第に姿を消してしまうことになります。
職人の手仕事の時代が消えてしまう前に、こうした芸術運動がおこったことは、幸運であり、手仕事の良さを残そうとした芸術家たちによる必然だったのかもしれないですね。
当店でもアールヌーヴォーのアンティーク家具を取り扱うことはありますが、年々良いものが見つかりにくくなっているジャンルのひとつです。
当店が過去に買い付けてきたアールヌーヴォー様式のアンティーク家具たちの一例もチラッとお見せしておきますね。
ブリュッセルの楽器博物館の建築にも通じるアールヌーヴォーらしいデザインがおわかりいただけると思います。
それぞれに個性があるデザインが多いので、色んなアールヌーヴォー家具を集めたくなってしまいますね。
エントランスまでもアールヌーヴォー
話は戻り、先ほどのブリュッセルの楽器博物館のエントランス素晴らしかったのでそちらもご紹介。
まるで映画のセットのようですよね。ランプもアールヌーヴォーなデザインで素敵です。
こうして改めてアールヌーヴォーの家具と建築を見比べてみるのも面白いですね。
さてさて、今回の買付旅で仕入れたアンティーク家具たちはフランスでの買い付け分と合わせて、現在海の上。
順調にいけば2024年4月には日本に到着予定です。
入荷情報に関しましてはホームページにて最新情報をご案内していきますので、ぜひお楽しみに。
ご覧いただきありがとうございました!