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ゲームテーブル

イギリス

マホガニー材

1910年頃

横幅：57cm　奥行：57cm　高さ：75.5cm
拡張時 横幅：77cm　奥行：77cm　高さ：73cm

素晴らしいインレイのゲームテーブルです。
トランプのようなカードゲームがしやすいようにフェルトが貼られています。
コインなどを入れたのでしょうか、くぼんだ金属製の収納部もついてます。
拡げたときに蝶番までもデザインに組み込んでいるのも素晴らしいですね。
引き出しまでついているタイプであるところも魅力です。

トランプなどのカードゲームをするためのテーブルという存在そのものがまず優雅ですよね。
動かしやすいくらいのサイズにして、色々な場所でゲームに興じていたのでしょうかね。
気になってトランプの歴史を少し調べてみたのですが、いつ頃現れたのかは不明だそうです。
14世紀にヨーロッパに普及し始め、各国で様々なトランプが普及したそうです。
日本に伝わったのは16世紀頃で、ポルトガル語を語源としてかるたとも呼ばれたそうです。
現在日本で普及しているのは、英語圏でよく使われる英米式と呼ばれるものだそうですよ。
きっとこの当時はもっといろいろなカードゲームがあったのでしょうね。
思いがけず熱くなって、夜更かししたり大事なものを賭けたりもしたんでしょうかね、妄想しすぎですね。
そうした歴史を考えるのもアンティーク家具それぞれに歴史があるからだと思います。

インレイとは主材に対して異なる材料や杢目を使って絵のような意匠や線状の装飾など様々なデザインを作り出す技法で、その工程により正確には呼び名が異なりますが、当店では総じてインレイと呼んでおります。
日本語では象嵌細工(木象嵌)が一番近い表現だと思います。
イギリスには17世紀後半くらいから使われ始めた技法です。
模様分だけ彫りこみ、そこに異なる素材をはめ込む技法や、模様を作った薄板を貼る技法(veneer)、幾何学的なシンプルな寄木など何種類かに分かれます。
いずれにせよ非常に手間がかかり、高い技術を必要とする技法で、彫刻とはまた違った魅力があります。
絵のようなマーケットリー(marquetry)から線状になったストリンギング(stringing)、幾何学的なパーケットリー(parquetry)など様々です。

インレイはエドワード期(エドワーディアン)の頃にも流行しました。
その中でもこれほどの曲線的で細やかなインレイをされたゲームテーブルはめったに見ないものです。
客間に置く飾り棚(パーラーキャビネット)以外でこれだけのインレイを見ることはまずないと言っても良いほどです。
思えばサイドボードやチェストではインレイのものをほとんど見ないですね、曲線的というか絵画のような図案となれば尚更見かけないです。
ビクトリアンやエドワーディアンは生活必需品ではなく嗜好品で見ることが多いのかもしれないです。
家具が当時の高級品(富裕層向け)であったことを感じますね。

開閉方法は天板を水平方向に回転させると、自動的に4枚の板のうちの1枚がせり上がり、それを機転に順番に拡げていくようなっています。
実際にカードゲームをする際に使うのも良いですが、アイデア次第で色々と使えるようなお品だと思います。
拡げて77cmの正方形というのもアンティーク家具のサイドテーブルでは珍しいサイズだと思います。
実用性以上にインテリアとして飾っておくだけでも素敵ですよね。

天板にニスハゲ、天板内側の四隅にひび割れがありますのでお写真でご確認ください。

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当店ではご注文後に商品のお手入れしております。
ぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど、経験豊富なアンティークのプロが丁寧にメンテナンスします。
お掃除やワックスがけ、足裏フェルトの貼りつけまで行いますので、受け取ったその日からお使いいただけます。
再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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