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キャビネット

フランス

オーク材

1920年頃

横幅：131cm　奥行：54cm　高さ：209cm(中天板高66cm)

非常に豪華なデザインのキャビネットです。
同じようなキャビネットをロココキャビネットとも当店では呼んでおりますが、そのデザイン性やそれを具現化するための手間ひまを惜しまない造りなど、類似の中でもワンランク上のお品であることがうかがえます。
これだけのキャビネットがそれ単体で作られることは考えづらく、元々はサイドボードやテーブルチェアなどとセットになった高級ダイニングセットの一部として作られたものだと思います。
そのような数の少ないお品がキャビネット単体で見つかることはかなり珍しいと言えます。

ロココ様式とは一言で表すなら可憐という感じでしょうかね。
それまでのバロック様式の荘厳とも言える豪華さを小さく(細かく)可愛くしたような感じでしょうかね。
広義にはバロックの一様式ともとらえられるので、明確にこれらを分類するのはかなり難しいと思います。
貝殻をモチーフとしたロカイユと呼ばれる装飾がロココの語源ともなる代表的なモチーフになるかと思います。
ロココ様式が表れたとされるのが18世紀(1730年頃)とされています。
19世紀初中期頃にはロココリバイバルが起こります。
それでも200年前(日本では葛飾北斎などが活躍した頃)のことなので、想像しづらいほど昔のお話ですね。
リバイバルさらに100年後にこれだけ手間をかけたお品が作られているのもそれだけ高級品であるように思います。

デザインの美しさ、杢目の美しさについてはお写真をご覧いただければお分かりいただけるかと思います。
類似のロココキャビネットとはガラス扉部分のデザインが異なる点もポイントです。
格子状の飾りではなく、左右それぞれに縦に伸びる飾りがあり上下の付け根には非常に華やかな装飾がされています。
こうしたデザインはもっと古いアンティーク家具のお品で見ることが多く、それだけ伝統的なスタイルを守って作ろうとしたことが感じられます。
それらのより古いお品はサイズ欄で中天板と表記している土台部分の高さが100cm近いものが多く、全体的な高さとしても250cmくらいになってしまうこともたびたびです。
サイズの点ではこの時代に作られたロココキャビネットにならいながら、デザインはより古いものを取り入れるている点が興味深くもあり、珍しい点だと思います。
さらにこのガラス扉の枠部分も外側で一度膨らんで(出っ張って)から、その内側で一度下がって、最内部分で再度膨らむという起伏がつけられています。
これもまた良いお品で見ることが多い装飾と言えます。
わざわざ中ほど部分を彫り込んであることを考えると、これだけでも手間がかかりそうですよね。
さらには背板部分は十字に柱が入っていて、造りとしてしっかりとしたものであることがうかがえます。
フランスアンティーク家具らしい華やかさがあって、素晴らしいですよね。
きっとお部屋の雰囲気も華やかに変えてくれると思います。

扉にはアンティーク調の取っ手をお付けしております。
最上部に前面にキズと色剥げ、ガラスにキズ、中天板にキズがありますのでお写真でご確認ください。

送料区分：Fランク　(クロネコヤマト・ホームコンビニエンス)
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商品保全上、複数個口でのお届けとなり、組み立てが必要になります。

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当店ではご注文後に商品のお手入れしております。
ぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど、経験豊富なアンティークのプロが丁寧にメンテナンスします。
お掃除やワックスがけ、足裏フェルトの貼りつけまで行いますので、受け取ったその日からお使いいただけます。
再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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