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キャビネット

フランス

オーク材

1880年頃

横幅：144cm　奥行：57cm　高さ：251cm(中天板高99cm)

ハンティングスタイルのキャビネットです。
ハンティングスタイルとは、ルネッサンス様式が19世紀に再び脚光を浴び、ルネッサンスリバイバルがおこった時の様式の一つです。
狩猟小屋(ハンティングロッジ)などで使われ、狩りの獲物や果物などをモチーフとした立体的な彫刻が大きな特徴です。

ハンティングスタイルのお品としては、彫刻は控えめとも言えるほどです。
色々とハンティングスタイルのお品を見てきたからそう感じるだけで、現代家具などと比べると比べようもなくゴージャスだと思います。
ハンティングスタイルとして特徴的なのは下扉の彫刻だと思います。
鳥がモチーフとなっています。
狩猟の対象となっていた鳥なのでしょうね、ハンティングスタイルらしいモチーフです。

最上部はライオンの彫刻で、中段にもライオンでしょうか。
権力や力の象徴とされる動物で、良いお品で見ることが多いです。
前面左右にあしらわれたツイストもアンティーク家具らしさを感じさせます。
収納部分のレイアウトは、ルネサンス期(アンリ2世様式)のキャビネットとしては一つの定番と言えるものでしょうか。
上には扉、それを持ち上げるような中段に柱がつけてあり、中段天板下には引き出しと扉で構成されています。
実用上もデザインなどにもおいてもこれが良いのだと思います。

もう一つ特徴的なのはステンドグラスですね。
こうしたスタイルのフランスアンティーク家具のキャビネットではステンドグラスが使われることはまれにはあるのですがなかなか見かけないものと言えます。
多色使いのステンドグラスに中央にはライオンをモチーフとした紋章のような図案が施されています。
これは国旗などでも見ることが多く、元々の持ち主の家紋だったのかもしれないですね。
赤字に透明の図柄で、黄色い部分は裏から何か黄色いものをあてています。

全体としてはマットめな印象ですが、パテナ(古艶)がなんとも深みのある光をもたらしています。
こうしたサイズならではの荘厳さは、独特の雰囲気を持っていると思います。
アンティーク家具らしい存在感はお部屋の雰囲気を変えてくれそうです。
お店の演出や、別宅などで使われる方も多いですかね。

上下に分割できるので、搬入も問題ないかと思います。
最上部の飾りを外すと、高さは229cmになります。
ガラスにキズとチップ、最上部左側面にカケ、中段天板にへこみキズ、下扉に少しの反りと閉じ目のすき間、扉内底板に合わせ目のすき間、背板の所々に虫くい跡がありますのでお写真でご確認ください。
年代を考えれば、十分に状態の良いお品だと思います。

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当店ではご注文後に商品のお手入れしております。
ぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど、経験豊富なアンティークのプロが丁寧にメンテナンスします。
お掃除やワックスがけ、足裏フェルトの貼りつけまで行いますので、受け取ったその日からお使いいただけます。
再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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