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パーラーキャビネット

イギリス

ローズウッド材

1910年頃

幅：153cm　奥行：44cm　高さ：235cm(天板高104cm)

ローズウッド材のパーラーキャビネットです。
アンティーク家具では最上級の材質の一つと言えるローズウッド材ですが、使われているお品はなかなか見つけることができない希少なお品と言えます。
濃淡が強く出た、ローズウッド材独特の木目は彫刻にもまさる個性として、このお品の特徴になっていると思います。

デザインとしては、エドワーディアン(エドワード期)のものになります。
ヴィクトリアンののちに流行したエドワーディアンは、ヴィクトリアンに比べてすっきりとしたデザインです。
流麗なシルエットのビクトリアンに対して、全体の造形はすっきりとしていて彫刻も控えめ、意匠としてはインレイ(象嵌細工)での装飾が主になります。
お色もビクトリアンのマホガニー材のものに比べると、エドワーディアンのローズウッド材のものは明るめと言える仕上げ色になっています。

各所にインレイによる装飾がされているのですが、中でも目を引くのは下の扉部分です。
弓とたいまつを持った天使があしらわれています。
アンティークというか、ヨーロッパでは一般的なイメージがありますが、天使モチーフの装飾はかなり数が少ないです。
パーラーキャビネットで天使モチーフは私も初めて見たくらいかもしれません。
全体では洗練されたかっこいいデザインだと思いますが、天使ちゃんがかわいいアクセントになっていると思います。

パーラーキャビネットとは客間に置き、飾り棚や家具そのものをインテリアとした家具になります。
ステータスシンボルに近いようなものだったと思います。
実用用途としてよりもインテリアとしての意味合いが強いということは、それだけデザイン性が高く、高級感を演出してくれています。
当時のハイクラスの方々の優雅な生活がうかがえるようで、見ているだけでも贅沢な気持ちになりますね。
そうした人たちのために作られたということは、おそらく技術の高い職人やキャビネットメーカーによって作られた、アンティーク家具では一つの最終到達点のような家具だと思います。
ゴージャスで非日常的な雰囲気はいい気分転換をさせてくれそうです。
そうした雰囲気を求めるセカンドハウスや店舗様のインテリアとしても人気のお品です。

上下に分割できるので、搬入なども問題ないと思います。
ミラーに腐食、所々に少しのヒビ割れ、天板にキズ、ガラスにキズ、扉内の生地に跡がありますのでお写真でご確認ください。
細かいダメージはありますが、全体としては状態の良いお品だと思います。

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当店ではご注文後に商品のお手入れしております。
ぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど、経験豊富なアンティークのプロが丁寧にメンテナンスします。
お掃除やワックスがけ、足裏フェルトの貼りつけまで行いますので、受け取ったその日からお使いいただけます。
再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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