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キャビネット

フランス

オーク材

1880年頃

幅：141cm　奥行：56cm　高さ：228cm(中段天板高100cm)

ルイ15世様式(ロココ様式)のキャビネットです。
最上部の流麗なデザインの彫刻が華やかで美しい、ロカイユとも呼ばれる装飾が特徴的です。
中央には貝殻、左右のお花は薔薇でしょうか、細やかで美しい彫刻です。
このロカイユを由来として、ロココ様式と呼ばれるようになりました。
18世紀に登場し、流行自体は早くに終わってしまうのですが、それでものちの時代にも作られています。
デザインの流行は、急に切り替わるというよりは、色々な歴史を回顧しながらその時代の要素を取り入れながら、再流行を繰り返すことが多いように思います。
ロココ様式の再流行(ロココ・リバイバル)が19世紀中頃以降におこります。
華美になりすぎない中にロココ様式を取り入れたデザインバランスの良いお品だと思います。

上扉部分はガラスに面取りがされていて、高級感を増しています。
開口部の角が1ヶ所だけ丸くなっていますが、これをするためにはより大きな木(柱)から削り出す必要があり、少しの差に見えますが、大きな手間がかかっていると思います。
細部にまで美しさにこだわっていることがうかがえますね。
フランスアンティーク家具らしい華やかさがあるように思います。
ガラス扉の左右が、このような開口棚になっていることで、サイズほどの圧迫感を感じません。
上の収納部分が浮き上がったような、前側は2本の柱で支える、中段天板の実用域が広くなるデザインが多いのですが、このお品はこのガラス扉部分が中段天板の上に乗っていることで、見た目に安定感があります。
天板が広く使えるのも魅力ですが、こうした構造の場合は、扉が低い位置になるので、これもまた使いやすいのではないでしょうか。

下の土台部分は、中段天板の下には引き出し、その下には扉という、フランスアンティークキャビネットとしては定番と言えるデザインの一つです。
左右扉の下にだけさらに開口になっているのも、デザインとしての一つの大きなポイントだと思います。
ほとんどのお品が左右と中央の扉が終わる高さが同じになっているのですが、こうなっていることで、重厚さよりも軽やかな華やかさを演出しています。
構造的にもより複雑になるので、これもまた美しさのために手間を惜しんでいない部分だと思います。
中央扉の下部分が曲線になっているのも素敵ですね。

アンティーク家具の魅力としてだけでなく、飾り棚兼収納家具としての実用性も魅力です。
リビングやお玄関に、お店の演出にもおススメです。
高級感と落ち着きを与えてくれそうです。
木目も美しく、少し飴色がかったような優しい色と古艶も魅力です。

上下に分割できるので、移動なども問題ないかと思います。
扉には取っ手代わりにカギをお付けしてのお渡しになります。

最上部の彫刻に少しのカケ、上部右側の棚に少しのシミ、下部中央扉の両側板に割れ補修跡、足先にカケがありますのでお写真でご確認ください。

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当店ではご注文後に商品のお手入れしております。
ぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど、経験豊富なアンティークのプロが丁寧にメンテナンスします。
お掃除やワックスがけ、足裏フェルトの貼りつけまで行いますので、受け取ったその日からお使いいただけます。
再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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