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ホールスタンド

フランス

チェスナット材

1880年頃

横幅：92cm　奥行：28cm　高さ：217.5cm

ホールスタンドとしては細身と言えるサイズです。
良いもの、古いものほど大型化する傾向があるアンティーク家具の中で、この年代でこのサイズ感のホールスタンドは希少なものだと思います。
長い年月を経た本物のアンティーク家具ならではの味わいも魅力です。

素晴らしい彫刻のホールスタンドです。
こうした年代のホールスタンド自体珍しいものですが、過去の数台と比べても圧倒的な細身であるところが大きな特徴の一つだと思います。
スピンドルとも呼ばれる細かな糸巻状のパーツを組み合わせて出来た装飾を見ただけでも手の込んだお品であることがうかがえます。
ブルターニュ地方(フランス北東部)でよくみられるデザインで、非常に特徴的なデザインですよね。
下部の風景画のような彫刻もブルターニュのお品でよく見るものです。
ケルトの民族衣装を着た人々を描くことで、日常の喜びを表していると言われています。
こうしたブルトン人独自の文化は今でも大切にされているそうです。
何かの飲み物を男性に渡そうとしている絵でしょうかね。
長い道が描かれているので、旅人をいたわっているのでしょうか。
色んな想像を掻き立ててくれます。

もう一つ私が想像するところは、このサイズです。
ホールスタンドとしては細身ですが、どことなくドアのようにも見えます。
デザインやサイズ的にドアであることは考えにくいのですが、この家具を注文した際には同じようなデザインのキャビネットがあったのではないかと想像します。
ミラー部分の形などもキャビネットの扉でよく見るものです。
ワードローブのようなキャビネットで、エントランスに統一感を出そうとしたのではないでしょうかね。
そうとでも考えないとあまりにも見ないサイズなので、ついついそのように想像してしまいましたが、こうした作られた時の背景などを妄想するのも楽しいですよね。
ドアをのちに改造したのかとも思いましたが、サイズや棚部分などの調和を考えると、完成時からこのようになっていたと考える方が自然だと思います。
私の妄想はともかく、このサイズというのは非常におススメするポイントになります。

ふちなどの細かな彫刻や中段あたりの立体的と言える男性の彫刻もまた素晴らしいものだと思います。
以下に家具が高価な時代であったか、ステータスシンボルであったかを物語っているように感じます。
ステッキスタンドに帽子掛けにミラーがついたものを作ろうとしたときに、これほどの手間をかけようと思えること時代アンティーク家具らしい古き良き時代を連想させてくれますよね。
お玄関にこんなお品があったら、おうちについたとたんに優雅な気持ちにさせてくれそうです。

薄型で背の高い家具ですので、なんとか自立はしますが、壁面への固定をお勧めします。
上部スピンドルに補修跡、最下部右側面にパーツ欠損、ミラーにキズと腐食がありますのでお写真でご確認ください。

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当店ではご注文後に商品のお手入れしております。
ぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど、経験豊富なアンティークのプロが丁寧にメンテナンスします。
お掃除やワックスがけ、足裏フェルトの貼りつけまで行いますので、受け取ったその日からお使いいただけます。
再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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