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チェスト

イギリス

オーク材

1930年頃

横幅：82cm　奥行：51.5cm　高さ：96cm(天板高89.5cm)

イギリスのチェストとしてはやや明るめと言えるお色のお品です。
脚が短めであることで、引き出しが4段もついているの魅力だと思います。
前面の曲線的なデザインも素敵ですね。

オーク材の虎斑を活かしたデザインも素敵ですね。
黒く細かい杢目とは別に白っぽくうねるような杢目は虎斑(トラフ)やシルバーグレインと呼ばれます。
オーク材のブナ科の木材の多くで見られる杢目で、木材の切り出し方やその部位などでその杢目が出るものから美しい杢目を出すものまでさまざまあります。
難しい話はさておき、虎斑を強く意識していると思える家具はそれほど多くはなく、それは高級なお品に多く見られるように思います。
形状こそ特徴的ですが、彫刻などがされていないのもこの杢目を活かそうとしてのことではないかと思います。

デザインとしてはアールデコのものになります。
アールデコは1925年のパリ万博の名称を由来とする呼称で、1925年様式とも言われます。
直線や曲線をバランスよく配したような少し幾何学的な印象も受けるようなデザインですが、なかなか簡潔に文章だけで説明するのは難しいです。
どのデザインもそうなのですが、アールデコは特に数を見ないとそうとは気付かないようなものも多いです。
パリを中心とした流行で、それがイギリスのものとなるとなおさらこのお品1点で説明するのは難しいです。
このお品の場合ですと、全体的なシルエットと取っ手のデザインがその特徴をあらわしていると言えますかね。
工業など様々な分野で発展を遂げた時代であったこともこのデザインが出てきた背景にあるのではないかと考えます。

なんだかんだと説明しましたが、脳内で咀嚼しなくても直感的に素敵だと思えるデザインだと思います。
お品の良さを説明するにはデザインなどの知識は必要ですが、お品選びに必要なのは感性じゃないかなと思います。

天板に細かなキズがありますのでお写真でご確認ください。

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再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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