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キャビネット

イギリス

マホガニー材

1920年頃

横幅：146cm　奥行：45cm　高さ：227.5cm(中天板高94.5cm)

イギリスアンティーク家具としては背の高いキャビネットです。
基本的にはブックケースが大型化したようなお品で、書棚として使われていたかと思います。
背の高さに対して奥行きや横幅がそれほど大きくない点が魅力であり珍しい点です。
アンティーク家具では良いものほど大型化する傾向があり、装飾性も高くなりがちです。
大きめサイズでありながらイギリスアンティーク家具らしい落ち着いたかっこいいデザインもまた魅力です。
中段に引き出しがついているのも便利そうですね。

デザインとしては18世紀頃・チッペンデール様式を踏襲したものになります。
ガラス扉のデザインや土台部分の天板ふちの細かな彫刻部分にその特徴が表れています。
足先はブラケットフットと呼ばれるもので、これも同時期に現れたデザインです。
トーマス・チッペンデールさんは、1700年代後半に活躍した非常に有名な家具デザイナーです。
彼のデザインには、様々スタイルがあり、中国趣味・シノワズリや爪が玉(珠)を掴むデザイン・ボールアンドクローフットなどが有名ですかね。
300年以上も前のデザインが受け継がれ、おそらく現在でもリプロダクションが作られているほど非常に長く愛されているデザインです。
そうした特徴を取り入れながらも下の木扉部分などには敢えて装飾を施さないことですっきりと上品な印象にしているように思います。
目線としても上部分に目が行きがちになることで、上部分は飾り棚として、下部分は上部分を引き立つつ収納として使うのがいいのではないでしょうか。

これだけのサイズ感を支えるに十分な良い造りであるところも魅力だと思います。
背にも柱が入っていたり、前側の中央にも柱が入っていることでこれだけのサイズでも十分な剛性感があります。
2枚扉で中央の柱が無いアンティーク家具は片側(多くは右扉)を開かないと反対扉が開けない構造のものが大半です。
中央に柱が入っているタイプは左右扉のどちらからでも開くことができる構造で、このお品もその一つです。
それもまた使いやすさにつながるのではないかと思います。

上下に分割できるので搬入も問題ないかと思います。
無垢材が多用されていることもあり収縮によるひび割れが所々に見られます。
左扉ガラスにわずかなひび割れ、ガラスにキズと曇り、棚板に少しの反り、ガラスと木枠の間に少しのすき間がありますのでお写真でご確認ください。

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当店ではご注文後に商品のお手入れしております。
ぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど、経験豊富なアンティークのプロが丁寧にメンテナンスします。
お掃除やワックスがけ、足裏フェルトの貼りつけまで行いますので、受け取ったその日からお使いいただけます。
再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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