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アールデコ ブックケース

イギリス

オーク材

1930年頃

横幅：79cm　奥行：28.5cm　高さ：133cm

側面はブックシェルフ状になった非常に珍しいデザインのブックケースです。
書籍収納としての実用性を十分に確保しながらも、非常に特徴的な存在感でインテリア性も抜群です。
直線的で独特な雰囲気はアールデコの影響を強く受けたものだと思います。
本棚の左右に本棚がついたデザインでありながら、ブックケースとしてはやや細めの横幅もポイントです。

アールデコとは、1920年頃から流行したデザイン様式です。
一言でいうと直線が多用された中に曲線を取り入れた幾何学的なデザインです。
1925年にパリで行われた博覧会(アールデコ博覧会とも)からそのように呼ばれるようになりました。
曲線的優美なデザインの富裕層向け高級品であったアールヌーボーに対して、工業化の時代を迎えつつある時代に生まれた大衆にも向けられたデザインです。
アールデコの中には富裕層向けの高級なものもありましたが、大衆向けであったものもありました。
この頃以降から職人さんが作るアンティーク家具から現代のような家具に次第に近くなっていきます。
大衆向けとは言いつつも、この現代まで残っているということは、それなりに高級品だったんだろうなあと思います。
直線的というのも大まかな特徴で、それほどカクカクしたような印象はなく、私は好きなデザインです。
このお品のように個性的なデザインもしばしばあり、デザインすることへの模索が感じられます。
建築ではエンパイアステートビルも代表的なものの一つだそうですが、このお品と通じるものがある気もしますね。

側面がブックシェルフ(開口の本棚)になったお品はライティングビューローでは数台だけ見たことがあるでしょうか。
そもそもが珍しい造りではありますが、ブックケース(ガラス扉付きの本棚)では初めて見たかもしれません。
ガラス扉部分が非常に細長く作られていることで、全体としてもかなり細身になっていると思います。
左右のブックシェルフは上に行くほど奥行が浅くなるタイプで、このデザイン自他はブックシェルフでは定番と言えるものの一つです。
ただその場合、足部分はまっすぐの板状など自立するようになっているのですが、この構成にすることでブックシェルフ単体で存在する場合には自立できないようなデザインになっているのも面白いところです。
カクカクさが強調されているデザイン的にも重視したくなるポイントですよね。
カフェさんなどで書籍を置いてあるコーナーがある場合もあるかと思いますが、こうした個性的でレトロ感のある本棚で演出してみるのも良いかと思います。

アンティーク調の取っ手をお付けしております。
天板と本体の間にすき間、扉にわずかな反りがありますのでお写真でご確認ください。

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当店ではご注文後に商品のお手入れしております。
ぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど、経験豊富なアンティークのプロが丁寧にメンテナンスします。
お掃除やワックスがけ、足裏フェルトの貼りつけまで行いますので、受け取ったその日からお使いいただけます。
再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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