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キャビネット

フランス

オーク材

1900年頃

幅：134cm　奥行：70.5cm　高さ：216.5cm(天板高46.5cm)

アールヌーヴォーのキャビネットです。
アールヌーボー(アールヌーヴォー)とは、1800年代末頃から1900年代初頭までの間に興った芸術運動で、家具にも影響をもたらせました。
ガラス工芸で有名なガレも家具のデザインをしていたこともありました。
流麗ともいえる華やかで芸術性高いアールヌーボーは、アンティークの中でも人気のデザインの一つです。
様々な芸術を取り込んだもので、日本の芸術(ジャポニズム)も影響を与えたと言われています。
工業化・大量生産化が始まりつつあった時代に、装飾性の高いアールヌーボーは、次第に姿を消してしまうことになります。
職人の手仕事の時代が消えてしまう前に、こうした芸術運動がおこったことは、幸運であり、手仕事の良さを残そうとした芸術家たちによる必然だったのかもしれないですね。

デザインの特徴としては、非常に流麗であると思います。
中には直線的なものもあり、こののちに流行するアールデコと近いようなデザインのものまで。
複雑なシルエットのものや、左右非対称になっているものもしばしば見かけます。
国境を超え、それぞれに自由に個性的に作られていたのが、特徴と言えるのかもしれません。
アンティーク家具らしい、手作り家具らしい特徴だと思います。

このお品のレイアウトも非常に個性的で、手作り家具らしさ、アールヌーヴォーらしさを感じます。
家具の形をした芸術品とも言えるような、独創的な美しさですね。
フランスアンティークのオーク材の品ならではの、落ち着いた少し痩せたような味の出方をしているように思います。
お色も深すぎず、明るすぎず、ほど良い感じだと思います。
大型になる傾向のあるフランスのキャビネットの中で、このサイズ感はそれほど大きくなく、サイズ感も珍しいところだと思います。
グリーンのガラスも素敵ですね。
非常に細やかでシャープな彫刻からも良いお品であることが伝わってきます。
しっかりとした造りと、手間のかかるデザインであり、かなり裕福な方が作らせた一点ものだったのでしょうね。
元々が実用品として以上に、装飾品としての意味合いが強かったお品なんだと思います。
装飾性が強いこともあり、アールヌーヴォーのお品って、直感的に素敵と思わせるような魅力がありますよね。

扉には取っ手代わりにカギをお付けしてのお渡しになります。
所々に少しのヒビ割れやカケやその補修、左上の扇状の飾り部分に欠損、足先にペンキの付着がありますのでお写真でご確認ください。
目立った使用感もなく、年代やデザインを考えれば、かなり状態の良いお品だと思います。

宅配業者では送れないサイズのお品となります。
弊社でいつも使っておりますアンティークの扱いに慣れた引越屋さんに見積もりいたしますので、 お届け先市町村名と納期を明記の上、お問い合わせください。


配送について詳しくはこちらをご覧ください。

当店ではご注文後に商品のお手入れしております。
ぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど、経験豊富なアンティークのプロが丁寧にメンテナンスします。
お掃除やワックスがけ、足裏フェルトの貼りつけまで行いますので、受け取ったその日からお使いいただけます。
再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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