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キャビネット

フランス

オーク材

1880年頃

横幅：137cm　奥行：57cm　高さ：237.5cm(中段天板高91cm)

上部分の大きな開口部に目を奪われる、キャビネットです。
こんなデザインは初めて見たかもしれません。
扉の間などが開口になっているのは見かけますが、上部分全体が覆うように開口になっているのは、かなり珍しいと言えます。
カップボードに近いのかなとは思いますが、いったい何を飾るために作られたのでしょうか。
額縁や人形劇の箱(？)を見るような気持ちで見てしまいます。
この棚部分は下に行くほど奥行きが深くなっています。
棚部分の下の左右には引き出しがついているのも面白いですね。
開口部が四角く切り抜かれているのではなくて、モコモコとした形状であることで、優しい印象を受けます。
収納以上に飾り棚として、ほこりをかぶりにくい開口棚が必要だったんですかね。
アンティーク家具ってほんとにおもしろい家具があるなと思います。

最上部のベランダ状のデザインも十分に個性的です。
糸巻のようなのパーツをいくつも組み合わせて作るスピンドル装飾は基本的には上下を棒などで固定します。
しかしこの最上部は一番上部分が、柵のように上部分に張り出したようになっています。
意外と見かけない珍しいデザインだと思います。

下の土台部分は、アンティークキャビネットのレイアウトとしては非常にシンプルです。
この部分が四角っぽいことで、上部の曲線が活きているように思います。
扉部分の彫刻も美しく、ケルトの衣装を着た人が描かれています。
麦刈りの鎌(サイズ)を持った男性と、麦を持った女性でしょうか。
収穫期を描いた縁起の良さそうなデザインです。

開口部のお話が中心にはなってしまいましたが、そのほかの部分も十分に魅力的なお品だと思います。
細やかでシャープさのある彫刻からも良いお品であることがうかがえますね。
開口部の背板も細かく柱が入っていて、無垢の板を支えています。
自然な色の濃淡が、アンティーク家具らしい落ち着きを与えています。
そこここに珍しいデザインがうかがえるキャビネットをぜひご検討くださいね。
おうちの中に非日常を演出してくれそうです。

大きくは上の開口部分と下の収納部分とに分割できますので、搬入なども問題ないかと思います。
最上部のベランダ状の部分も外すことができ、この部分を外すと高さは約211cmになります。
天井高が気になる方は、外してのご使用も良いかと思います。

扉には取っ手代わりにカギをお付けしてのお渡しになります。

最上部両端の飾りに欠損、最上部の天板に虫穴、下部扉内の背板に割れ、天板右端と右側面にひび割れがありますのでお写真でご確認ください。

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当店ではご注文後に商品のお手入れしております。
ぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど、経験豊富なアンティークのプロが丁寧にメンテナンスします。
お掃除やワックスがけ、足裏フェルトの貼りつけまで行いますので、受け取ったその日からお使いいただけます。
再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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