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キャビネット

ベルギー

オーク材

1900年頃

横幅：144cm　奥行：67cm　高さ：180cm(天板高102cm)

重厚な雰囲気のキャビネットです。
背板や引き出し底板などにも無垢材が使われた、総無垢のお品です。
上部分のデザインが非常に特徴的で、珍しいレイアウトです。
フランスアンティーク家具のこうしたスタイルのキャビネットはもう少し低めの開口の構造に、その上には箱形の扉付きの収納がついていることがほとんどですね。

おそらく高級家具産地として知られる、ベルギーの町Mechelenのスタイルになるものだと思います。
上部分のデザインが非常に珍しいもので、おそらくとさせていただきました。
Mechelen(メヘレン・メッヘレン)は家具造りで有名な町で、このようなルネサンス様式の家具が代表的なデザインと言う感じですかね。
下扉部分のアーチ状のゴシック様式からも影響を感じさせるデザインにその特徴を感じます。
文化やデザインなどはフランスの影響が強いのだと思います。
地理的な意味ではなく、そうした文化圏などの意味合いとして、序段の説明でもフランスアンティークではと説明させていただきました。
16世紀頃から有名であった町は、150年前頃に家具造りが再興し1920年頃まで家具職人が手作りしていたそうです。
所々のデザインを見ると、フランスアンティーク家具と共通したデザインの部分も見受けられます。
余談ですが、買い付けの電車移動時にアントワープ中央駅のすぐ近くの駅なので何度か街並みを見た個人的には親近感を感じる地名です。

お話が色々と脱線してしまいましたが、お品の特徴としてはやはりこの上部分のレイアウトが目をひきます。
箱形の収納がついたタイプと比べて背が低めになることも魅力の一つだと思います。
この屋根部分の下に引き出しがついてるのも非常に特徴的です。
高さは高くしたくないけど、やはりここには収納が欲しかった結果、こうした構造になったのでしょうかね。
使用頻度の少ないものを入れておくには十分ではないかと思います。
これだけ高い位置に引き出しがついてるものはアンティーク家具の中でも非常に珍しいです。
柱部分などの彫刻も非常に細やかで、手の込んだものであることがうかがえます。

下部分のデザイン的な特徴は中段部分の上下にアーチ状に膨らんだ部分ですね。
扉のかんぬきを連想させる、横に棒が差し込めそうな構造になっています。
実際にそうしていたというよりは、扉部分のアーチ状のデザインを門に見立てたデザインだと思います。
アンティーク家具らしい重厚さを感じさせる、なんともかっこいいデザインですよね。
彫刻の細かさや正確さ、目のつまった杢目など、高級家具産地のお品と呼ぶにふさわしいものだと思います。

上下に分割できるので、搬入も問題ないかと思います。
無垢材ゆえとも言えますが、収縮によるわずかなすき間がありますが、年代を考えれば驚くほど少ないと思います。
天板に合わせ目のすき間、扉と扉のパネル部に反りによるすき間がありますのでお写真でご確認ください。

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当店ではご注文後に商品のお手入れしております。
ぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど、経験豊富なアンティークのプロが丁寧にメンテナンスします。
お掃除やワックスがけ、足裏フェルトの貼りつけまで行いますので、受け取ったその日からお使いいただけます。
再販売されるようなプロの業者様も納得のメンテナンスですので、実用面でも安心してお使いいただけますよ。

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